キネ通信⑤
~ブダ王宮散策の巻①~
キネちゃんは、ガイドブックをパラパラとめくっていると、「ブダ王宮」と書いてあるページを見つけました。
それは、どうやらブダ側らしく、ブダペストの観光スポットの1つのようでした。
ブダ王宮は、ブダには小高い丘があってその上にあるようでした。
ガイドブックをよく見てみると、ブダ王宮は国立美術館だということが分かりました。庭園もあり、とても広いようです。キネちゃんは、早速出かけてみようと思いました。
ブダ王宮に近づいていくにつれ、だんだんとにぎやかな雰囲気の店が増えているのに気がつきました。キネちゃんは、ブダ王宮の辺りにはたくさんの屋台や、にぎやかな雰囲気の店があるのかな、と、思いました。
しかし、そうではなかったのです。屋台や、店ではなく、見るだけでも悲しくなるような王宮の壊れた跡だったのです。
実は、王宮は戦争や、大規模な火災で焼け落ちてしまったのです。現在は、修復作業が終わった王宮の一部が見られるだけです。キネちゃんは、少しがっかりしました。
でも、さすがブダの丘!丘の上にあるだけにとても眺めが良かったのです。ブダにある山も綺麗に見えました。もちろん、住宅街も見え、キネちゃんは感動しました。
キネちゃんは、もっと王宮に近づこうと思い、順路を進みました。すると、ハンガリーの大統領、「アーデル・ヤーノシュ氏」の館が見えました。でも、館はそんなに大きくなく、アメリカのホワイトハウスほどではありませんでした。
しかし、警備は厳重で、身動き1つせず、立っている警備の人が4人ほどいました。
いくら写真を撮っても、いくら手を振っても身動きする様子はありませんでした。まるで、すごく良くできたろう人形のようでした。その身動き1つしない警備の人達は、大きくて長い銃を持っていました。キネちゃんは少し怖くなって大統領の館を離れました。でも、大統領はとても厳重に守られているので、安全に仕事ができ、国も安全に守られていることが実感できました。
次に、キネちゃんは、王宮の本当の敷地につながる門をくぐりました。すると、景色が一変して、美しい彫刻や、堂々とそびえたつ王宮が間近で見られました。
もっと進むと、大きな広場のような所に出ました。すごーく広くて、上を見上げると、王宮の緑のドーム型の屋根が見えました。
そこで、行き止まりになっているので、もう帰ろうかな、と、キネちゃんは思いました。
しかし、人が出入りしている所がありました。どうやら、そこはカフェのようでした。入ってみると、カフェを抜けて別の場所に行ける事が分かりました。
カフェを抜けると、大きな広場とは景色が一変して、ベランダのようになっていました。塀の出っ張りの所には、ハトの夫婦が気持ち良さそうにくつろいでいました。
もう少し先に進むと、ドナウ川が見える、開けた場所がありました。そこも、とても景色が良く、ずっと眺めていたいな、と、いう気持ちになりました。
もう一度カフェから抜ける所まで戻ると、下に行ける階段がありました、キネちゃんはそこを下って、出口の方へ向かいました。
*次は、出口を出た所から、お話が始まります。キネちゃんは、どんな場所へたどり
つくのでしょうか。お楽しみに。*